【読書記録】僕は君たちに武器を配りたい
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まとめ
記載されている「武器」(抜粋)
- 勉強ブームの陰には、「不安解消マーケティング」がある。勉強すれば大丈夫と安易に思うな!
- 全産業で「コモディティ化」が進んでいる。賃金を下げないためにはコモディティになるな!
- 生き残るためには「スペシャリティ」な人間になること。「唯一の人」になれ!
- 一部の「頭のいい人」ではなく、「より安く、よりいい商品」を作る人間が、社会を進歩させるシステムが資本主義。
- 資本主義には3つのモデルチェンジ、「略奪」「交易」「生産性革命」があった。
- 日本を支えてきた「すり合わせ産業」はもはや通用しない。
(※すり合わせ産業:性能を最大限発揮できるよう組み合わせをカスタマイズして設計すること) - 「ものづくり」にはこだわるな!国に頼るな!
- 日本の国内市場は先細り間違いなし。海外で働くことも考えよ!
- 企業を見極めるポイントは「お客さんを大切にしているか」。顧客を大事にする会社は従業員も大切にする。
- 資本主義の世界で、稼ぐことが出来るのは6タイプ。しかし、そのうちの「トレーダー」と「エキスパート」は価値を失いつつある。
- 商品を移動させて売る人(トレーダー)
- 専門スキルで仕事をする人(エキスパート)
- 付加価値をつけて売る人(マーケター)
- 新しい仕組みをイノベーションできる人(イノベーター)
- チームで仕事をする人(リーダー)
- 市場に投資する人(インベスター)
- マーケターとは新しくない要素の組み合わせで「差異」を作り出せる人のこと。これからのビジネスは「差異」が左右する。
- 企業や商品で差をつけることは難しい。差をつけるには、ターゲットとなった顧客が共感できるストーリーを作ることが重要。
- 自分自身も「商品」。売る「場所」を変えることで全く結果が違ってくる。
- 「自分の頭で物事を考えない人」は、信者ビジネスのカモにされる。
- 自分の働く業界について、ヒト、モノ、カネの流れを徹底的に研究しろ!
- イノベーションのチャンスは「今しょぼい業界」にある。
- 「徹底的にパクる」と「逆の発想」がイノベーションを生む。
- 「駄馬」を使いこなすのが本当のマネジメント。
- クレイジーな人はコンプレックスを原動力とせよ!
- クレイジーでない人はリーダーのサポート役になれ!
- サラリーマンとは知らないうちにリスクを他人に丸投げするハイリスクな生き方。リスクは自分自身でコントロールせよ!
- 投資は、長期的な視点で富を生み出し続けるか、ヒトが信頼できるか、の2点で判断する。
- トレンドとサイクルを見極めることができればリターンが得られる。
- 公開されている情報からでも、普通の人がやらない「ひと手間」をかけることで、大きな果実を手に入れられる。
所感・気づき
- 何か一つのスキルに特化すると、それがコモディティ化した場合に、差別化要因が早いや安いといった、自分にとって不利な条件での競争せざるを得なくなる。複数のスキルを掛けあわせて、自分にしか出せない価値を考えることが大事。
- 「モノ」消費から「コト」消費、「ファンクショナル」産業から「エモーショナル」産業へと移行し筒ある現代において、ユーザーの共感を得るということが重要であり、そのためにはペルソナを設定し、ペルソナごとのマーケティング戦略を練る必要があると感じた。
- マーケティングの一例として、任天堂のWiiが紹介されていた。Wiiに使われている技術は、発売時点で既にコモディティ化した技術を組み合わせただけの商品であった。技術的に新しい部分が無いにも関わらず、大ヒットした理由として、1人で楽しむのが常識だった家庭用ゲームを、大人も含めた家族全員で楽しめるようにしたことが挙げられる。この具体例から、従来の楽しみ方や使用方法以外にも、考えられる方法はないかを模索しながらアイデアを出していくことが重要であり、常識に縛られない発想の柔軟性がイノベーションには必要であると感じた。
- 筆者の知人として英語が出来る友人が紹介されていた。彼は英語が堪能であることを活かして、日本人向けの英会話教室を開くものの上手くいかなかった。そこで外国人向けの日本語学校を開いたところ大当たりした。強みの活かし方次第で、成功にも失敗にもなりうる。
- イノベーションを起こすには、その業界で「常識」と考えられていることの逆を検討してみると良い。例えば、自動車販売店の場合、お客さんは「大人」であるが、逆に「子ども」をお客さんにすることはできないかを考える。販売店に子どもの遊び場を設置して、子連れの家族が気軽に来られるような空間を提供することで、集客力の向上につながったという実例がある。
- 名伯楽という言葉の由来でもある伯楽は、嫌いな相手には「名馬」の見分け方、好きな相手には「駄馬」の見分け方を教えていた。世の中には名馬よりも駄馬の方が数が多いので、本当に使いようがない駄馬を振るい落としたうえで、各馬の素質を見抜いて適材適所に活用することが有効という考えのもとの行動である。
- 人間の行動(アウトプット)は、インプットの結果である。だから行動を変えようと思うならば、インプットを変えなければならない。
- 「この会社は将来必ず大きくなる」とトレンドを読んで入社したとしても、自分が一従業員として安い給料で雇われている限りは意味がない。「この会社は伸びる」という読みに自分をかけるのであれば、その会社に株主として参加したり、利益と連動するボーナスをもらうなりして、業績連動型のポジションに身を置かなければリスクを取った意味がない。
- 投資家的に考える習慣というのは、実際に自分の手足を使って、行動をしてみることで身につくスキルである。「調べるひと手間」を惜しんではならない。
- 社会全体のパイが小さくなっているときに、世代間で奪い合いをすることには意味がない。