Pythonのパッケージ管理ツールの比較 | Rye vs Poetry+pyenv
Contents
まとめ
| 項目 | Rye | Poetry |
|---|---|---|
| Document | https://rye.astral.sh/ | https://python-poetry.org/docs/ |
| GitHub | https://github.com/astral-sh/rye | https://github.com/python-poetry/poetry |
| Star数 |  |  |
| 実装言語 | Rust | Python |
| 管理対象 | Pythonバージョン / パッケージ / 仮想環境 | パッケージ / 仮想環境 |
| 依存関係の管理 | pyproject.toml | pyproject.toml |
| ロックファイル | requirements.lock | poetry.lock |
開発環境整備の手順と速度検証
- 各コマンドの速度検証には、Powershellのコマンド
Measure-Command {速度計測対象コマンド}を使用 - 確認に使用したVersionは以下の通り
- Python : 3.10.9
- Rye : 0.1.0
- Poetry : 1.6.1
- virtualenv : 20.25.0
Rye
- RyeでPython 3.10.9はインストール済みの状態で速度を計測する
- プロジェクトをRyeで管理
- プロジェクトを新規作成する場合：
rye init {プロジェクト名}→ 0.3 秒 - 既存プロジェクトを管理対象とする場合：
rye init→ 0.2 秒 - すでにpyproject.toml, requirements.lockがある場合：
rye sync
- プロジェクトを新規作成する場合：
- 仮想環境で使用するPythonバージョンの選択：
rye pin 3.10.9→ 0.1 秒 - 選択したPythonバージョンで仮想環境を作成：
rye sync→ 2.5 秒 - 仮想環境のアクティベート：
.\.venv\Scripts\activate→ 0.1 秒 - 依存関係の追加：
rye add pandas→ 9.0 秒 - ライブラリのインストール：
rye sync→ 0.5 秒 - インストールしたライブラリの確認：
rye list
Poetry
- pyenvでPython 3.10.9はインストール済みの状態で速度を計測する
- Poetryの仮想環境は、内部的にはvirtualenvを使用している
- 仮想環境をプロジェクト配下に作成する設定：
poetry config virtualenvs.in-project true --local→ 1.3 秒 - プロジェクトをPoetryで管理
- プロジェクトを新規作成する場合：
poetry new {プロジェクト名}→ 1.6 秒 - 既存プロジェクトを管理対象とする場合：
poetry init→ 3.3 秒 (Enter連打) - すでにpyproject.toml, poetry.lockがある場合：
poetry install
- プロジェクトを新規作成する場合：
- 仮想環境で使用するPythonバージョンの選択：
pyenv local 3.10.9→ 1.1 秒 - 選択したPythonバージョンで仮想環境を作成：
poetry env use python→ 5.4 秒 - 仮想環境のアクティベート：
.\.venv\Scripts\activate→ 0.1 秒 - ライブラリのインストール：
poetry add pandas→ 15.5 秒 - インストールしたライブラリの確認：
poetry show
(補足) venv/virtualenv
- どちらも仮想環境を作成したいバージョンのPythonをインストールしておく必要がある
venv
- Python 3.3以降のPythonにおいて、ビルトインされている機能のため、
pip installが不要- 選択されているPythonインタープリターに対応した仮想環境を作成
- 仮想環境の作成：
python3 -m venv venv→ 16.1 秒 - 仮想環境のアクティベート：
.\venv\Scripts\activate→ 0.4 秒 - ライブラリのインストール：
pip install pandas→ 61.8 秒 - インストールしたライブラリの確認：
pip list
virtualenv
- Pythonのパッケージであり、
pip install virtualenvでインストール- 任意のPythonバージョンを指定して仮想環境を作成可能
- 仮想環境の作成：
python3 -m virtualenv -p python3.10 venv→ 5.0 秒 - 仮想環境のアクティベート：
.\venv\Scripts\activate→ 0.1 秒 - ライブラリのインストール：
pip install pandas→ 80.7 秒 - インストールしたライブラリの確認：
pip list